場所の探し方の基準として、ご自宅からアクセスはとても重要です。
先生の生活圏でご開業することで、私生活と仕事の時間のロスが少なくなり負担が軽減します。
また、クリニック開業の閉院される年齢は約70歳前後が多く、その年齢で通勤されることを想定して場所選びされることをお勧めします。【アクセス以外で判断される物件エリアの条件】
物件の周辺環境、競合医院など
理想の建物はあると思いますが、開業する時期や予算などで、今市場にある物件から選ぶことになります。
建物の種類別にまとめましたので、ご参考にしていただけたらと思います。【大型商業施設、主要駅併設の建物】
集客・視認性は抜群に良い建物ですが、B工事費用が数千万掛かるケースがありますので、出店の申込みの際、賃貸条件の他に係る費用などを確認しましょう。
【ビル新築物件の場合】
工期が延びる可能性があります。施工会社と連絡を取りながら余裕を持った開業スケジュールを立てましょう。
また、竣工と同時に開業する場合は、現場協力費などの費用が掛かるケースがありますので、建物の請負会社に確認を取りましょう。【既に建っている建物の場合】
建物の入り口が汚れていないか、耐震基準、修繕計画などを確認しましょう。また、物件を見学する際、お隣や上下階のテナントを確認する他、水の流れた跡(雨漏り)が無いか確認しましょう。
確認する項目
- ・ビル衛生管理
- エントランスやゴミ捨て場、トイレ等の綺麗に使われているかを確認
- ・異臭
- 窓を開けたときに、飲食店などのにおいがしないか確認する。
また、内装の造作する際は、空気の吸気口や排気口を設置する必要がある為、他のテナント(飲食店の場合)の排気口の位置を気を付ける。 - ・雨漏り
- スケルトンで見学が出来る場合、床、壁、天井を確認し水の流れた跡がないかを確認する。
- ・騒音
- 借りる店舗の上、左右の店舗にフィットネスジムやカラオケなどの音の出るテナントが入っている場合、どの程度音がするか確認してください。
【建て貸しの物件】
クリニックの建物をオーナーが建ててくれる賃貸物件になります。(内装は先生側の負担です)。
一般的なテナント開業と違い、先生仕様に建て頂きますので、建物形や大きさなど、希望に沿った建物になります。ただ、建て貸し建物案件はとても少ない為、建て貸し物件が出るのを待つのはお勧めしません。【ご自身で物件を建てる場合】
建物は経費になりますが、土地が経費になりませんので、キャッシュフローは十分気を付けて事業計画書を作成しましょう。
【例】所得税 + 住民税の税率が合わせて約50%の税金が課税される場合
土地を借入金で購入した場合、 減価償却の対象外となりますので毎月の返済が100万円ある場合、税引き前の利益で200万の収入(利益)が必要となります。
物件のスペックを確認しましょう。
診療科目にもよりますが、電気容量が足りない、機械の搬入が出来ない。
建物の耐荷重が足りないなど、契約後の困らないよう事前に確認しましょう。【電気容量】
該当物件で使用出来る電気容量を確認しましょう。
電気容量が少ない場合は、その物件ではクリニックの開業が出来ない為。キュービクルを設置頂けるなどオーナーとの交渉が必要となります。【医療機器の搬入経路および加重】
MRIやCT等の大型の医療機器の搬入経路を確認しましょう。また建物によっては荷重制限がありますので、物件が決まり次第、医療機器メーカー同席の元、建物の下見をするように調整してください。
- 貸主がどの様な方なのか、確認しましょう。貸主が個人の場合、後継ぎがいらっしゃるのか、法人の場合、どの様な会社なのか調べておきましょう。最近は外資系の投資会社がビルを所有しているケースがあります。その場合の建物の修繕や建物の不具合などのスムーズに対応していただけるかなど確認する事をお勧めしております。
賃貸借契約には普通借家契約と定期借家契約の2種類の契約があります。
それぞれ異なる契約の為、しっかり理解した上でご契約するようにしてください。【普通借家契約】
この契約は一般的な契約になります。借主有利な契約といわれております。オーナーと直接契約が出来ますが、仲介業者を通して借りる事でより安心して借りる事ができます。
【定期借家契約】
商業施設の建物や最近の建物は、こちらのタイプの契約になります。この契約は字の如く、ある一定期間を賃貸するという契約になります。言葉を変えると、借入金と同じです。途中で解約する事が出来ない賃貸借契約ですので、契約する際は特別条項などで、解約する際の条件を盛り込めるように交渉をしましょう。盛り込むことが出来ない場合は、生命保険に加入をしてリスク軽減をご検討ください。
金融機関によって、クリニック開業向けの金融商品を用意している銀行があります。
その場合、多くの金融商品が無担保無保証になりますので、銀行担当者へ相談してみましょう。
また、変動金利、固定金利の違いや、元金均等、元利均等などの支払い方法も選べますので、メリットやデメリットを確認して、自分に合った融資条件を選ばれると良いかと思います。- ・変動金利
- 固定金利と比べ金利が低いですが、経済情勢に応じて金利が上がるリスクがあります。
- ・オススメ固定金利
- 年数を定めて一定期間の金利を固定する事が出来ます。
一般的に医療機器は5年~10年、内装工事費用は15年となります。
借りる期間が長いほど金利が高くなります。 - ・オススメ元利均等
- 元金を均等に返済いたします。
当初の支払いが多くなりますが、総合的に支払利息は少なく抑えられます。 - ・元利均等
- 返済期間を決まった金額を返済する為、当初の支払いは少なく抑えられます。
元利均等と比べて、支払利息は多く支払う事になります。
クリニック設計の経験豊富な設計士の方をお勧めします。医療機関の内装は一般的な内装と違い、医療機器などの電気容量の計算や医療機器の設置要件の確認、保健所への平面図確認が必要になります。その他、機能性や安全面、感染対策など様々な点で注意が必要となります。
内装業者の選定を失敗すると大きなトラブルに繋がる重要な項目の一つですので、慎重にお選びください。
医療機器を購入する方法には、メーカー直販の他、卸会社で取りまとめて頂いて購入する方法があります。メーカーから直購入すると、お安くなるイメージもあるかと思いますが、卸会社を通した方が安いケースもあります。卸会社を使うメリットとしては、各メーカーとの交渉窓口を1本にまとめる事が出来る事と、各メーカーの見積り比較ができ価格交渉や医療機器のデモ日調整を行って頂けます。その他、手術器具などの医療消耗品を含め総合的に提案をして頂けますので、時間の大幅な節約と購入漏れなどのリスクが軽減されます。 お時間に余裕がある場合は、各メーカーと直接交渉してもよいと思いますが、開業前の時間はとても貴重ですので、卸業者のプロにお任せする事をお勧めします。
相談し易く柔軟に対応してくれるホームページ会社を選びましょう。
どの様な診療を行うかによって、戦略は変わってきますが 、一般的な保険診療を行うクリニックの場合は、診療圏が500m~1kmになり、競合医院も少ない為、何もしなくても検索順位は上位に表示されますので SEO対策として数百万の費用をかける必要はないと考えます。【選び方の3つのポイント】
- 1. 実績
- 2. 相性(コミュニケーション)
- ホームページは24時間365日働いてくれる営業マンです。
先生の考えを患者に伝える重要なツールになりますので先生の意図をしっかり聞いていただける、相談し易い担当者がいる会社を選びましょう。 - 3. 価格
- 説明をした通り、上位表示をするのに数百万のコストを掛けてホームページを作るのはお勧めしません。
大抵の場合、ホームページを作成すると上位表示はされます。
作成で浮いたお金はキーワード広告に回すと宜しいと思います。
ホームページはお金を掛けた分だけ上位表示されるわけではありませんので、いかに集患にとって有意義な情報を発信できるかが重要になります。
先生の言葉でクリニックの強み、治療方針など具体的に記載する事で、より良いホームページが出来上がると思います。
<豆知識>
開院前の準備ページを作成しましょう。また、従業員の募集前までに、準備ページを作成すると、応募者の方が多くアクセスが集中しますので、検索エンジンに早く認識され易くなります。
具体的に運用の方針を示してくれる業者さんを選びましょう。
昨今、特に女性医師の場合はインスタグラムの運用から成果を得る方が増えています。情報発信もまた、どの様な診療を行うかによって、戦略は変わってきますが、先生の専門科目、特に思い入れやこだわりのある症状について、手を変え、しなを変え、情報を発信し、季節に絡めて注意喚起を行なっていくような戦術を提案してみてください。
「文章を作成して発信してくれる」という場合でも、それが単なる案内文なのか、きちんと貴院の診療や自費などのサービスの訴求と喚起につながるものを作成してくれるのか、という点はしっかりと質問して確認しておくと良いでしょう。なぜなら、マーケティング系のサービスでは「運用」と言いつつも、「写真も文章も作ったものを送ってください」と言われるような「投稿代行」といったサービスも数多く見られるためです。
「基本的な戦術は使用するSNSによりお話が変わるため割愛いたしますが、基礎的なことを知っておくだけでも、運用の負担が楽に、そして成果につながりやすくなります。ちなみに、インスタグラムの場合、綺麗な写真はあるに越したことはありませんが、だからと言って、いちいち専門のカメラマンに撮影をしてもらう必要は全くありません。携帯電話の写真で十分です。
また、極度に「いいね」や、「登録者数」に気を取られすぎないようにしてください。その数は来院や売り上げとは直結しないことも多く、むしろ少ないけれど売り上げに繋がっている、というケースは多いためです。
テレビや新聞、インターネットで書かれている通り、人材不足です。
より多くのメディアに掲載をして、なるべく多くの方の目に触れるように心がけましょう。【求人募集のやり方】
紙媒体求人、ネット求人、紹介会社(Web掲載無料型)、紹介会社(登録型)等様々です。
全てにお願いするのは、電話やメール連絡だけでも1日十数件対応に追われて大変になりますので、業種や雇用形態で絞り利用されると良いかと思います。【面接のポイント】
5~10分程度の面接だけで、その人を判断するのは不可能です。
20年以上面接に携わってきた経験から次の点について参考にして頂けたらと思います。【面接前のアンケート】
ご本人の趣味や長所と短所を記入してもらいましょう。面接時に会話が弾み、その方の性格など聞く事が出来ます。
また、病歴や家族構成など面接時に聞く事が出来ない項目がいくつもあります。
その場合はアンケートを使って記入をしてもらってください。
(アンケートには未記入でも構いませんと必ず記載してください)【テッパンの質問】
職務経歴で前職の退職理由を必ず聞くようにしてください。退職理由にストーリー性があるのであれば、いくら転職していても問題はありません(例、出産の為、結婚の為、転勤の為など)が、前職のクリニックの経営状態が悪い、スタッフ間同士のトラブルでやめた等、前のクリニックについて、いろいろ話をされる方は、先生のクリニックを退職した後、同じ事を言われますので、採用を避けましょう。
医療に詳しく、経験豊かな、相談しやすい税理士事務所をお勧めします。
医療業界でも診療科目が分かれている通り、税理士も専門分野が異なります。例えば、医療業界は租税特別措置法26条(医療法人の場合は67条)で規定される「概算経費の特例」が使用できます。これは、一般の会社では使用できない、医業が優遇され制度となります。また、事業が軌道に乗ると、医療法人への切り替えの相談や相続相談など開業から閉院まで長い期間お付き合いする方となりますので、医療に詳しく、経験豊かな、相談しやすい税理士に相談ください。
社労士さんにお願いする業務は、大きく分けて5つです。
1. 就業規則、雇用契約書の作成
2. 毎月の給与計算
3. スタッフの入退社手続き
4. 助成金の申請
5. 人事労務トラブル開院した後、一番の悩みはスタッフの問題となります。
私の経験からも1年~3年の間でご退職されるケースが多く、早い方だと1年以内に退職されます。最悪の場合、なかなか後任のスタッフが見つからず毎月求人を募集することになります。
退職される理由は、それぞれ違いますが、なるべく長く勤務していただく為にも人事労務の体制を整える必要がございます。まずは、法律を守り、給与計算を明瞭にすること、スタッフ間や患者とのトラブルを事前に防ぐための就業規則を定める事、問題のあるスタッフとの雇用契約が解約できるように事前に対策を取る事など様々です。 その上で、社労士選びはとても重要になります。 各社労士事務所で顧問料金は異なりますが、コミュニケーションがとれ、医療経験の多い社労士を選ぶようにしましょう。
開業されると個人のお金と事業用のお金の区別がつかなくなるケースがございます。
運転資金で借りたお金を個人で使いこんだりしない為にも、事業用の口座を作り、お金の管理をしましょう。
生活費については、従業員の給与支給日に合わせて一定の額(事業計画で決めた額)を振替すると管理しやすくなります。
開業前の領収書も経費になります。開業準備にかかった費用は経費になりますので紛失しないように管理をしてください。開業前の支出は、開業費という勘定科目に振り分けられ資産計上となります。この開業費という科目は特別な科目の為、好きなタイミングで経費計上できるため、税率高い事業年度で経費に振り替えることで、節税のメリットになります。詳しくは税理士に相談をしましょう。
問題のあるスタッフを雇用してしまった後では解雇が難しい為、試用期間中を有期の定めのある雇用契約にするなど対策を取る事をお勧めしますが、メリットとデメリットがある為、社労士に相談の上ご判断ください。
メリット
問題のあるスタッフの雇用を防ぐ効果がある
デメリット
雇用が不安定だと考えるスタッフがおり、スタッフが集まり難い
開院したての頃は、良い口コミが少ない為、悪い口コミ一つ入るだけで、総合評価が下がります。
お知り合いの方に受診して頂き、よい評価を書いていただくケースもあると思いますが、口コミ促進するツールもありますので専門の業者にご相談するのもよいと思います。
詳しくは、開業支援をされているコンサルの方に相談をしてみましょう。
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妊娠やご病気、ご家庭の事情で長期の休診を余儀なくされる場合については 代診の先生を呼ぶ、診療所休止届を提出などの対応が必要になります。
代診の場合、休止届を提出した場合などでメリット、デメリットが異なる為、開業支援のコンサル、税理士、社労士に相談の上判断をしましょう。
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患者とのトラブルや事件が増加しております。
普段からの防犯対策はとても重要です。
警備会社へ警備の依頼するのは必須ですが、それ以外にも日ごろから防犯意識を高めるための講習や、防犯を未然に防ぐための対策(防犯カメラ、内装の作り方、防犯グッズ購入)考えておきましょう。
当社では、防犯向けに、クリニック向けの講習を行っております。ご興味がございましたらお問い合せください。
開業済みの先生もクリニックCFOサービスをはじめとした、各種サービスのご利用が可能です。
詳細はお電話、もしくはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。